
まずはDD方式(別名OTC)の説明です

DD方式を馬券のやり取りに例えますと・・・

てばこさんが競馬場にいるてばおさんに、1万円分の馬券を買うようにお願いしました。おこづかいもしっかり1000円あげました。
しかしてばこさんは競馬の素人、逆にてばおさんは競馬は得意です。てばこさん希望のお馬さんは今日は間違いなく勝てないだろうとてばおさんは思っています。そこでてばおさん・・
そして案の定てばこさんの予想はハズレます・・・。
これがいわゆるノミ行為というものなのです。下記でキーワードを置き換えてみますと・・・
てばこさん=顧客
てばおさん=FX業者
馬券=注文
手間賃=スプレッド
となるわけですが、ここで大切なことは、FX業者と顧客の利益は相反しているということです。
もし今回の馬券が当たっていたら、てばおさんはバレないように自分のポケットからてばこさんに支払わなければいけませんね。
このお話をFX業者の立場で考えますと、もし顧客がみんな勝ってしまったらDD方式のFX業者は潰れてしまいますね。
そうならないために、DD方式の業者は顧客の注文を一旦吸収して、ポジション全体に偏りがあって自社に損害が出そうな時や、300Lot超えなどの大口の注文があった時などはリスク回避のためにインターバンク市場に顧客の注文を流します。逆に儲かりそうな時(顧客が負けそうな時)は自分の手元においたままにします。
※裁定取引=アービトラージ
DD方式はスプレッドが狭い
DD方式を採用している業者は、FX業者の利益の源であるスプレッドをとても狭くできます。理由はもちろん、スプレッドで稼がなくても顧客の損失を利益に変えることで、利益を十分補うことができるからです。
スプレッドに利益を依存しているNDD方式(後述するSTP)の業者は低スプレッドにすると利益が減ってしまうので、とても真似できませんね。
DD方式の業者は低スプレッドを餌にして顧客を集めます。そして案の定、初心者投資家は低スプレッドのDD業者に吸い寄せられ、スプレッド幅が広かったり、変動するNDD業者はFX業界では苦戦することになります。
FXの世界では初心者は9割が負けると言われていますから、単純に考えるとDD方式の業者はその9割の注文を呑んでしまえば利益はでてしまいます。残り1割の強者の注文はインターバンク市場にさっさと流してしまえばいいですしね。

なぜ日本の業者はDD方式が多い?
実は日本のFX業者の7割以上がDD方式を採用しています。理由は簡単で儲かるからです。
DD方式のほうが後述するNDD方式よりも儲かるということは世界のFX業者の共通認識としてあります。
しかし海外業者はほとんどがNDD方式で、DD方式を採用している会社は少ないです。なぜなのか?
これは日本人のトレーダーがスプレッドを最重要視するのに対して、海外のトレーダーは取引方法を重視するからです。
日本のDD方式の業者の「ドル円スプレッド0.3銭」なんていうのは世界一狭いです。
スプレッドが利益の根源であるNDD方式の会社は太刀打ちできません。(後述するNDDのECNは手数料が収入源)
日本人はDD方式やNDD方式なんてところに興味はなく、スプレッドの狭さで業者を選ぶ傾向があります。なのでDD方式の業者が圧倒的に有利ですね。
その結果としてDD方式が日本の主流となっています。
次はNDD方式の説明です

DD方式の説明を読んでくれた方ならだいたいNDD方式はわかるかと思いますのでさっといきますね。
NDD(ノン・ディーリング・デスク)方式は、間にFX業者のディーラーを挟みません。なので、意図的な約定拒否が起こりにくいということが言えます。
そしてNDDのFX業者の利益はスプレッド収入や手数料に依存しているので、顧客にたくさん取引をしてもらうことが業者の利益になります。
あとNDD業者は、自分のところの顧客が勝ってくれてたくさん取引をしてくれるともちろん手数料がたくさん入ってきます。
するとそのNDD業者も儲かるので、顧客が勝てるように良い情報を流したり、投資のアドバイスなどをがんばります。もちろん顧客を騙したりしません。
FX業者と顧客の利益が相反していないんです。これすごく大事です。
トルコリラってスワップが凄く良いから、ずーーーっと持ったままの人も多いかと思うんですけど皆さん損してますよね。
で、2015年頃からトルコリラの分析情報だしたり、思いっきりすすめてくるのってDD取引業者ばっかりなんですよね。気づいてました?ジワジワ顧客からお金をとれますからね。
NDD方式はさらに2つに分かれます
STP方式=掲示するスプレッドにFX業者の利益を上乗せして表示します
(取引に手数料はかかりません)
ECN方式=業者はなにも仲介せず、顧客同士の注文が直接ぶつかります
(取引に手数料がかかります)
DDとNDD、結局どちらの方式が良いのでしょうか?
まずはDD方式
メリット
- スプレッドを狭くできる。(売買手数料が安い)
デメリット
- リクオート(約定拒否)がおこる
- 儲けすぎると口座が凍結
- MT4未対応の業者が多い
- 取引に透明性がまったくない
つづいてNDD方式
メリット
- リクオート(約定拒否)が無い
- DD方式よりは取引に透明性がある
- MT4を使える業者がDDよりも多い
- スキャルピングが可能
デメリット
- スプレッドが広いので売買手数料が高い(STP)
- スプレッドが変動して手数料もかかる(ECN)
実際にDD取引業者で多くの不明瞭な取引が行われていますが、ノミ行為という取引自体は流動性がない相場でも約定させることができますし、そのビジネスモデルに関しては顧客が責めるところでもないです。
DD取引で本当に気をつけるべきは、出金ができるかできないかのところですね。大勝ちしてからの出金は、業者の利益を持って出ていくことですからね。
これはノミ行為のせいと言うよりも、業者の良心的な部分によるところが大きいでしょう。

DD方式NDD方式とは? まとめ
呑んでる・・絶対呑んでるよ・・・

