
スプレッドが狭いということはなにで利益を?
売りと買いの価格差であるスプレッドはFX業者さんの大切な収入源です。
DD取引NDD取引の記事でも少し書きましたが(DD取引がわからないかたは先に読んでくもらうと今回の記事がわかりやすいです)
スプレッドが狭い業者さんというのは自社の利益を削ってお客さんに良い取り引き環境を提供していると思われがちですが、冷静に考えるとスプレッドが狭いFX業者さんって、基本的に顧客と利益関係が相反するDD取引業者のみです。
ドル円のスプレッドが0.3pipsなんて一見すばらしいですよね、これがNDD取引業者だとドル円のスプレッドが1.0pips以上離れているのは当たり前になります。
世界中にFX業者はありますが、実は世界で最も儲かっているのが日本の業者さんなんだそうです。あれ?スプレッドを削っているはずなのに儲かってるとは?
↓DD、NDDがわからない人はこちらを先に読んでくださいね!

DD取引業者の利益は他のところからきている
DD業者の利益① スリッページは悪い方にだけ!
スリッページは皆さん経験があると思います。
チャートを見ながらエントリーした時に、なぜか狙ったところよりも滑って悪いところでエントリーしちゃうんです。これをスリッページと言います。
みなさんのイメージとして、スリッページは必ず悪い方向にだけ滑るイメージだと思いますが、実はNDD業者の場合は良い方にも転がることがもちろんあります。(ポジティブスリッページ)
しかしDD取引業者は基本的にポジティブスリッページは無いこととして、悪い方向のスリッページだけ採用しております。
海外のトレーダーと話をするとスリッページには一定の理解がありまして、それは良い方にも悪い方にもどっちにも転がるからです。しかし日本のスリッページが悪い方にしか滑らないことを話すと、なんでそんな業者使ってるんだと当然のように返されます。
国内で、「スリッページ=悪」という認識は、DD取引業者が利益を追求しすぎたゆえに、作り上げてしまったイメージですね。

DD業者の利益② 約定がなかったことにされる
これはてばこさん何回かやられております。特にスキャルピングで稼いでいるとよくおこるようになります。
良いところで約定して大きく利益がとれたのですが、取引履歴に記帳されず、後日FX業者より取引をなかったことにする趣旨のメールが届きます。
NDDを謳っている業者でも、「一部カバー取引をおこなっております」みたいな文面があるところは、やっていることはDDに近いです。非常にわかりにくいので使っていっておかしなところがないか慎重に見極めなければいけません。
DD業者の利益③ 約定を遅らせて顧客の損をふくらませる

これは以前、松井証券がやらかしまして実際に裁判にもなった事例なのですが、顧客があらかじめロスカットを指値でおいておいたのにもかかわらず、大きく値が動いた時にわざと約定させず、18秒も遅れて約定させたそうです。
そのおかげで顧客に1000万以上の損失がでたのですが、これに関しての司法判断は「10秒以上遅延したらそれはやりすぎアウト」ということで松井証券の敗訴となり、顧客は損失の一部が補填されました。
しかしこの裁判。逆に言えば10秒以下の遅延はセーフというボーダーラインを作ってしまった裁判でもありますので、現在も約定遅延は当たり前のように起こっております。
DD業者の利益④ 稼ぐトレーダーはシャットアウト!
DD業者さんは顧客の損が自社の利益になるので、勝てるトレーダーはDD取引の業者に居座ってもらうと利益が圧迫されるので困るんです。
そこで勝てるトレーダーが来ますと、リクオートなどを駆使して勝てるトレーダーに嫌がらせをして追い出すんです。
さらにこれは一部の人しか知らないと思いますが、ここでVDPというワードがでてきます。
VDPとはVirtual Dealer plug-in(バーチャル・ディーラー・プラグイン)の略でして、サーバーに組み込まれるプログラムです。
VDPという名前は一般的ではないので初めて聞いた方も多いと思うのですが、実は優秀なトレーダーをピンポイントで見つけて、スリッページや約定遅延を意図的に、さらには回線へ介入してトレード環境を妨害する機能までついているプログラムです。おもにMT4のトレードで利用されます。
TitanFXのVDP
60秒の約定遅延とかふざけた事し始めたので隠れマークアップも来てるだろうと検証したところ案の定の。。。
完璧に来てないティックで約定してるしこれは完全に黒でしょう。
TitanFX全額出金待った無し! pic.twitter.com/8XjvsgkmUO— Quants Man (@QuantsMan) October 9, 2019
VDP動画出してくれてる方がいらっしゃいました
DD業者の利益⑤ ストップ狩り

とまあ、あの手この手で顧客の利益をDD業者は削っていきます。DD業者は透明性がないので、内部で何をやってるかわかりませんからね。
さて、話をもとに戻しまして、スプレッドが狭いことは一見トレーダー寄りの良い業者に見えますが、日本のFX業者が世界で一番利益を出していることを考えますと、スプレッドが0.3pipsのDD取引業者でも、上記のようなコストを勘案しますと実質スプレッドは2.0pipsくらいはあるのではないかと考えております。
ちなみにDD取引というだけで悪質業者と決めつけるのは時期尚早ですが、やはりNDDに比べると透明性が低いということは理解しておかなければいけませんよ。また国内DD取引業者でも比較的良心的なところももちろんあります。
国内ならヒ●セ通商は完全にクロ
(散々経験した)
堂々とやるからなあそこは
雇用統計でスプ26pipsとか当たり前
スプレッドだけで負けるのよw
フラッシュクラッシュ時はドル円でスプ70pipsとかやりやがって
今でも残ってるけどクロス円のチャートがその日だけ他社と1円違うっていうなかなか狂った業者ww— パイ (@pai_fx) October 9, 2019
まあ低スプレッドで初心者に人気のヒロセなんかは、てばこさんもボッコボコにやられました。一見手数料が安くても見えにくいところでとられるんですよ。勝ってるトレーダーが使っている業者っていうのは本当に限られますよ!
ただし、FXの価格というのは、複数のカバー先(大きな銀行)からFX業者が一番いいところを持ってきてお客さんに掲示しているのですが、異常なスプレッドに関しては実績や信用が少ない弱小FX業者は、カバー先が少ないので、意図的でなくても開いてしまうことがあります。まあ信用があるところはカバー先も多く、意図的に広げないので、スプレッドが開くことが悪であることには変わりはないのですが。
スプレッドの狭い業者がいい業者?
OANDAは数少ないまともな国内業者です↓

